弾丸帰省影山侍

面白かった本や自らの課題についての徒然日記です

精神現象学(ヘーゲル)

彼は歴史とは弁証法的運動過程だと述べ、フランス革命を人類の歴史が完成に向かう途上として位置付けた。

 

弁証法とは相反する二つの事象を、より高次元で止揚(融和)することである。

 

小邦に分裂したドイツにおいて、ドイツ統一を夢見ていた彼にとって、フランス革命は人類が自由を獲得するために、旧体制と正面から衝突した世界史的事件であった。

 

しかし、実際には帰結としてジャコバン派の独裁が誕生し、彼はこれを問題視したのだ。

 

そして、恐怖政治は革命の過程で起きた単なる偶然ではないと考え、問題は個人と政治共同体の関係にあると考えた。

 

そこでヘーゲルが考えたのが「人倫国家」である。

人倫とは、自由の理念が具体的な社会制度や組織において具現化されたものである。

 

そして、人倫国家とは、自他一体の共同性を個人の自由と両立する形で実現する為の政治的共同体であるとした。

 

また、人倫国家は立憲君主政体をとり、君主権、執行権、立法権の有機的結合から成ると述べた。

 

つまり、彼にとって、家族、市民社会、国家へと発展する人倫の体系は、個人が普遍的なものに気づき、全体の中での自分の位置を自覚していく過程だった。